明日ISED設計研「縦の社会を横につなげる~なめらかな国家の『設計』を目指して~」

明日、GLOCOMで以下の研究会があります。今回の講演者は経済産業省の村上敬亮氏です。

研究会が終わった後の懇親会で、PICSYを使ったゲームをする予定なので、よかったらきてください。

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国際大学グローバル・コミュニケーション・センター主催

学際的研究プロジェクト

「情報社会の倫理と設計についての学際的研究」

ised@glocom)

第6回「情報社会と設計」研究部会

開催のお知らせ

                 2005年10月31日

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 来る11月12日土曜日に開催となります、第6回設計研究部会について

ご案内申し上げます。みなさまの積極的な参加をお待ちしております。

 ご参加希望のかたは、末尾のフォーマットにてお申し込み下さい。

■ 第6回「情報社会と設計」研究部会について

「情報社会と設計」研究部会第6回は、経済産業省資源エネルギー庁

総合政策課課長補佐 村上敬亮氏より基調報告を頂き、それを受けた

かたちで共同討議を行います。

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 講演題目:『縦の社会を横につなげる

       ~なめらかな国家の「設計」を目指して~』

 講演者 : 村上 敬亮

 経済産業省資源エネルギー庁総合政策課 課長補佐

 (前 商務情報政策局情報政策課 課長補佐)

 / 東京大学先端科学技術センター 客員研究員

 概要:

 国会における郵政民営化論議が終わった。しかし、この議論の本質は、

同じ行革でも、かつての中曽根・土光行革がいう行革とは、少し違うよ

うな気がする。後者は、大きな行政を小さくするための取り組みであっ

た。鉄道事業、電話事業、たばこをはじめとした国の専売事業、多くの

国営事業が民営化され、政府の財政構造が変わった。でも、今進みつつ

ある、郵政民営化特殊法人改革、公益法人改革といった一連の流れは、

単に政府の支出規模や活動規模を小さくすることだけが目的ではない。

単に政府の規模を語るだけなら、日本は既に先進国の中でも十分に小さ

い部類に属する。

 郵政民営化が支持されるのは、財政構造改革のためではない。郵便局

職員の生活と郵便事業がその事業収入によって支えられているのは周知

の事実だ。郵政民営化への評価は、むしろ日本の金融市場、そして保険

市場のあり方そのものをどう考えるかによって、大きく変わる。霞が関

の構造がそのまま、民の市場のありように直結しているところに、この

問題本来の難しさがあるのだろう。それは決して、省益とか族議員の利

害といったレベルで論議されてはならない、本質的な課題だ。

 問題は、様々な意味での「縦割り」への苛立ちではないだろうか。

「縦割り」というと霞が関の専売特許のように思われることもあるが、

今の日本にとって深刻なのは、その「縦割り」が、官の内部を越え、

官民関係はもとより、遠く民の内部にまで及んでいる点にあると僕は思

う。そういう目でもう一度周囲を見つめ直してみれば、「縦割り」は行

政サービスの中だけではない。身近な取引関係の中に、各企業における

日常的な事業活動の中に、官民関係や産学官の関係の中に、いたる所に

「縦割り」の弊害がある。そしてそれが複層的に複雑に絡み合い、誰も

が身動きできなってしまっているところに、今の日本の大きな悩みがあ

る。族議員と府省の権益に安直に切り込んでみたくなるのも、それらが、

我々の悩みの大元締めに映るからなのであろう。

 「縦割り」は、壊すもの。本当にそうだろうか。確かに、壊してみな

いことには何も始まらないのは事実だ。しかし、今の局面で大切なこと

は、壊すために壊すことではない。縦割りをどう横に繋げるか、そのこ

とに強い意志と力を持つことだ。ヒトと、カネと、知識。この三つの生

産要素をどのようにすれば「なめらか」に繋げることができるのか。縦

の社会を横に繋げるためには何が鍵を握るのか。その点に秀でることが、

自分は、これからの我が国の国際競争力を決める鍵になると信じている。

 今回の発表では、そういった視点から、これまでのisedにおける議論

を振り返りつつ、来るべき情報社会の「設計」について考え直してみた

い。

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 ■講演者プロフィール

 講演者 : 村上 敬亮

 経済産業省資源エネルギー庁総合政策課 課長補佐

 (前 商務情報政策局情報政策課 課長補佐)/

 東京大学先端科学技術センター 客員研究員

 1990年東京大学教養学部卒、通商産業省入省。以後、資源エネルギー

庁石油部計画課配属(湾岸危機対応)、資源エネルギー庁企画調査課(

地球温暖化条約対応)、産業政策局消費経済課(PL法制定)、工業技術

院国際研究協力課を経て、1995年から機械情報産業局に配属、情報処理

振興課にてソフト産業の振興に携わる。留学(ミシガン大学経済学部修

士課程)を挟み、一貫して情報政策担当部署に勤務。ITスキル標準策定、

政府調達制度改革、コンテンツ・ファイナンスオープンソース

Enterprise Architecture(EA)、ITタグの政策策定に携わりつつ、2003年

6月から経済産業省商務情報政策局情報政策課。日本の情報政策の中核を

担う。2005年6月から現職。

■ 設計研の構成

委員:村上敬亮

経済産業省資源エネルギー庁総合政策課 課長補佐)

委員:近藤淳也

株式会社はてな 代表取締役

http://www.hatena.ne.jp/

委員:井庭崇

(慶應義塾大学総合政策学部 専任講師

/ 国際大学GLOCOM客員研究員)

http://web.sfc.keio.ac.jp/~iba/

委員:楠正憲

マイクロソフト株式会社 技術企画室 主席研究員

/ 早稲田大学理工学部 非常勤講師

/ 国際大学GLOCOM フェロー)

http://spaces.msn.com/members/mkusunok/

委員:鈴木健

(東京大学大学院総合文化研究科 博士課程 / PICSY

/ 国際大学GLOCOM客員研究員)

http://www.picsy.org/

委員:八田真行

東京大学大学院経済学研究科 博士課程 / Debian Project

/ GNU Project)

http://www.mhatta.org/

[事務局]

ディレクター:東浩紀国際大学GLOCOM主幹研究員・教授)

http://www.hirokiazuma.com/

スタッフ:濱野智史国際大学GLOCOM研究員)

http://ellington.gel.sfc.keio.ac.jp/nsly/mt/ns/

[ URL ]

website: http://www.glocom.jp/ised/

議事録: http://ised.glocom.jp/ised/

■ 開催概要

講演題目:『縦の社会を横につなげる

      ~なめらかな国家の「設計」を目指して~』

講演者:  村上敬亮

日時:2005年11月12日(土) 15:00 - 18:30(開場は14:30より)

会場:国際大学GLOCOM

東京都港区六本木6-15-21 ハークス六本木ビル2F

http://www.glocom.ac.jp/j/access/

*当日は、土曜日のためビル正面玄関が使用できませんので、

 裏口にお回りいただくことになります。ご了承ください。

 会場には無線LANと電源を設備しております。

定員:50名

参加費:資料費として、実費 三百円

申込締切: 11月11日(金)まで

( *下記フォーマットにてお申し込みください。)

[プログラム]

15:00-16:00 村上敬亮 講演

16:00-16:15 休憩

16:15-17:15 討議第1部

17:15-17:30 休憩

17:30-18:40 討議第2部(質疑応答)

*研究会終了後、委員とオブザーバーの皆様との

 懇親会を開催いたします。

18:40-19:30 懇親会第1部

(終了後、同会場内にて行います。)

20:00- 懇親会第2部

*第2部のご予算は4000円程度を予定しております。

 事前にコース予約など行う関係上、研究会お申し込みの時に

 懇親会へのご参加の有無もお知らせいただけますと幸いです。

■ 参加申し込みフォーマット

====================申し込み票==============

 ご記入の上、11月11日(金)までに、ised@glocom事務局 

 ised-info@glocom.ac.jp 宛までご返信下さい。

 11月12日(土)設計研第6回

 講演題目:『縦の社会を横につなげる

       ~なめらかな国家の「設計」を目指して~』

 (会場:国際大学GLOCOM)

 にオブザーバーとして参加を希望します。

    

  所  属:

  氏  名:

  

 懇親会第2部:参加する・参加しない・未定 

*会場予約の都合上ご回答いただきますと幸いです。

====================申し込み票============