機は熟した

Passion For The Future で橋本さんから過分な評価をいただいた。ノーベル賞もらえるかどうかは別として、研究が認められるまでに400年くらいかかるのだから、20年後というのはないだろうな、と思っていたら、中嶋さんが仮想空間を提供することによって検証すればいいじゃんと早速blogでコメントしていた(2003/1/5)。感謝感激で、これについては言葉がない。

が、一応橋本さんが紹介している「冷たい法則」については研究者の卵としてコメントしておこうと思う。ぼくは自己組織化臨海状態やジップ則なんぞは単なる数理法則で、ある基本的なルールの下での集合的な振る舞いだとしか思っていない。そういう意味では、歴史の方程式というようなだいそれたものではないのだ(だいたいこの手のは翻訳されるときにスキャンダラスなタイトルをつけることもあるが)。ルールは変えられるし、変えられる限り悲観的になる必要はどこにもない。

PICSYの結果、逆に富の分布がZIP則にのっとってしまうかもしれない。しかし、それはPICSYが正しい価値の測定をした結果なのであれば、何の問題もない。(逆に懸念されているようにより強い人が勝つというミクロ則の結果であるならばそれは問題だ)

それからPICSYにおける価値の多様性について、もう一度考え直してみる必要があると感じた。

昨日、遅くまで古くからの友達でPICSY DemoのGUIを作ったニワトリと飲んでいた。バイトとかじゃなくてボランティアで、GumonjiPICSY実装をやってみたいという申し出を受けた。彼は、すでに著名なプログラマーで、ぼくが知る限り世界でも最高のソフトウェアをつくる実力を持った男だ。名が知れているだけに正体は秘密にしておこう。

もはや何の障壁もない。

こんなにすばらしい人たちと一緒に仕事ができることに、今日は喜びと感謝の気持ちでいっぱいだ。