アラン・ケイ

去年の秋に、IPAのはからいで、アラン・ケイと話すチャンスがあった。彼が偉いのは、あれだけの仕事をしておきながら、本当の革命はまだ起きていないといえるところだ。まったくその通りだと思う。

彼に、「技術だけでは革命は起きない」と話したら、言下に否定されてしまった。そのときは反論する英語力がなかったので、今度会ったときはちゃんと話してみたい。技術に対する強いパッションと盲目性は表裏一体である。

ちなみに、未踏ソフトの応募のときは、アラン・ケイが第一希望だったが落とされてしまった。応募時のプロポーザルでは、わざわざ「アラン・ケイ、きみの仕事では革命は起きないよ」とけんかを売ってしまった。本人が自覚しているのだから、あえて言う必要はなかったわけだ。そういうわけで、アラン・ケイは偉いひとだということを言いたかった。