2004-01-01から1年間の記事一覧

ルーマンなかなか良いことを言う

P171より 「これらの例が明らかにしているとおり、パースン、知能、記憶、学習といったことがらに関して、心理的な基層とか、さらに有機体的基層を探し求めたとしても、その企ては無駄であるに違いない。重要なのは、観察不可能なものに一定の意味を付与し、…

旅の仲間

ある人に >>長く、道のりが険しい分野ですが、あきらめずに一緒にがんばりましょう。 とメールを送ったら、 >こういってくれると嬉しいです。ドラクエで仲間を見つけた様な心境です。 という返事がきた。なるほど、素敵な表現だ。

Powers of ten

昨日はtaiseiとlenaと一緒に初台のICCに行ってきた。2001年の信用ゲーム展のカタログに寄稿した縁で、特別展の初日にsteve木下とsakiと一緒に行って以来だ。目的は、ICCのフロアに埋まっているPowers of tenを二人に紹介することだ。 Powers of tenは、イー…

XMLの文体と新しい社会契約論:(4)例2 論文のXML

前回は、議事録のXML化について紹介したが、今回は論文のXML化だ。 ウィトゲンシュタインは、「論理哲学論考」で独特の文体で自らの思想を表そうとした。このblogを読む人には説明がいらないと思うが、一時は論考を読むことが哲学をすることと等しく扱われた…

XMLの文体と新しい社会契約論:(3)これからはドキュメントのXML

チューリングについて書こうと思ったが、意味論だとか計算論だとか、抽象的な話が連続して続くと読むほうがつらいだろうと思い、2つほど具体例を先に話そうと思う。 ということで、今回は議事録のXMLという具体的な話をする。XM(eXtreme Meeting)というミー…

XMLの文体と新しい社会契約論:(2)XMLの分類のヴィジュアル化と分析

前回の内容を絵にまとめると以下のようになる。 さらに詳しくみてみよう。下の図は4つの分類を並べてみたものである。 すると以下の3つの軸が見えてくる。 1.データとプログラム 2.ロジックとインターフェイス 3.意味が確定しているか否か 1.デー…

XMLの文体と新しい社会契約論:目次

困ったことが分かりました。 目次を作ってみたところ、10回分書かなくてはいけないのです。そんな時間はあるのでしょうか。 XMLの分類 XMLの分類のヴィジュアル化と分析 計算とデータ: チューリング、フォンノイマンから「テープとマシンの共進化」 seman…

XMLの文体と新しい社会契約論(1)

毎日、膨大なアイデアが生まれてくるが、メモる速度を思考速度が上回っているので、ほとんど書ききれない。早く神経接続できるようにならないと困るなあ。 ということで、取りこぼされそうになったアイデアのうちの一つを救っておこう。 今日の話題はXMLの文…

苗字

月曜日に両親と、長野は小諸に行った。道中、途絶える寸前の五十嵐という苗字を継がないかという話になった。鈴木健は多すぎるので、五十嵐健のほうがいいかもしれない。 大学時代の友人の小泉も清水になったしなあ。苗字が変わるというのはきっと変な気分だ…

IPAX2日目

昼すぎに2時間ほど抜けたので、それほど多くの人と話せなかった。ランチ中はニューロン山田さんに次世代の相談にのってもらい、何人かに未踏の相談にのった。 展示会が終わった後、スーパークリエータ認定証授与式にでてきた。あのような場所で何かをもらう…

物価と認知

このblogでも、何度か貨幣と物価の問題について触れているけれど、昨日のIPAXでも議論になり、ようやく言語化できるようになってきたので、書いておこう。 貨幣供給量×貨幣の流通速度に対する価格の比率は、相対的な値であるが故に、現在の貨幣においてもす…

IPAX1日目

IPAXに出展してきた。 カラオケのメーカーの人がきて、カラオケボックスの採点にPICSYが使えるんじゃないかとか、(スポーツやゲームのランキングの延長とはいえ)新しいアイデアが聞けて面白かった。 大向くんが指摘するところであるが、あいかわらずPICSY…

CEDECに遊びに行く

今日は、CEDECのタイセイのセッションに遊びに行った。ゲーム業界のおもろい人たちの意見が聞けて興味深い。モジュールかすり合わせか、業界標準の履歴書、流通の役割など、どこの業界でも話題になる普遍性の高い内容だったと思う。タイセイの野望はでかいが…

数学者への畏敬

先週は教材開発集団FTEXTの合宿があって、高校数学を久しぶりにやった。FTEXTのリーダーの吉江くんとは大学時代の友人で、心の師のひとりである。あいかわらず高いレベルのコミュニケーションを実践していて、頭が下がる。 合宿中、ユークリッドの「原論」は…

amazon

「進化経済学のフロンティア」がamazonで買えるようになったようです。

自他非分離

自分のために生きるのはたやすい。人のために生きるのもたやすい。 人生がやさしくないのは、そのどちらでもないからだ。

夏休みの宿題

技術系サラリーマンの交差点というblogで、夏休みの宿題としてでた中学図形の問題が、ぼくのまわりで結構はやりました。うちの指導教官もがんばってましたが、解けませんでした。 というわけで、ぼくもみなさんに夏休みの宿題を出します。大学時代のとある先…

西洋哲学史

5年以上前に買って積ん読状態だった、ラッセル「西洋哲学史3」をぱらぱらと読んだ。笑える。 ルソー以降、みずからを社会改革者と目するひとびとは、二つのグループ、すなわちルソーに追随する者とロックに従う者にわかれてきた。時には両者は協力したので…

REALFORCE89U

秋葉原にキーボードを買いにいった。CE中嶋さんのBLOGを読んで、REALFORCEシリーズがずっと欲しかった。意中のREALFORCE91Uがなかったため、REALFORCE89Uを購入してかえってくる。このエントリーも新キーボードで書いている。なかなか打ちやすくてよい。

I-WATとユビキタスPICSY

i-WATがWATコミュニティで少し流行り始めたみたい。i-watは、SFC村井研の斉藤さんが作ったソフトウェアで、WAT清算システムをネットで使えるようにしたものだ。ぼくもHotwiredの記事でP2P型貨幣について考察したことがあるので、いよいよという感じで楽しみ…

超貨幣論

リアルビジネスを体験する前のぼくにとって、貨幣論とはすなわち岩井貨幣論であった。なんとなく気がついていたのだけれど、その限界についてはっきりと意識するようになったのは、認知として貨幣論を見るということを意識し、お金をめぐる現場の人々の悲喜…

IPAXの説明会

PICSYが9/9,10に出展するIPAXの説明会にいってきた。出なくても問題のない会だったみたい。遅れていって申し訳ないが、話を聞きながら、次のエントリーなんぞを書いていた。

生物学的自律性の諸原理

Principles of Biological Autonomy 先々週から先週にかけての4日間連続で、フランシスコ・ヴァレラの「生物学的自律性の諸原理」を、ただひたすら一日中読むという読書会を行った。オートポイエーシスについては、日本語訳された本がでているけれど、これ…

周遊と沈没

「周遊」と「沈没」この2つのワードを聞いてピンとくる人は、よっぽどの旅行好きか、というよりもむしろバックパッカーに違いない。この言葉は、バックパッカーの状態の振る舞いを記述するための対立概念だ。 周遊のほうは、周遊券のとおり、さまざまな町や…

ホムンクルス問題の最終解決に向けて

水曜日から土曜日まで、伊豆の戸田で、池上研の合宿があった。ブレストがテーマということだったが、合宿の最中よりも、行きと帰りの道中のほうがよいブレストができた。 夜は飲み会。OBで東大本郷の助手の人や、自分で塾を経営している博士課程の学生なんか…

artificial art と authority of author

24日にソフトウェア業界の飲み会「softdrink」があって、システムアーティストの安斎利洋さんに発表してもらった。その後、朝までALL飲み会で、安斎さんと話したんだけど、すごく考えが近くて驚いた。神経接続の話から多重人格の話をしたとき、分離脳の話…

gumonji β2開始

gumonjiのβ2が開始したが、u-tokyo.ac.jpドメインがホワイトリストにはいっていなかったので、はがきが到着するのを待つしかない。研究室はALIFE系なので、ぜひ紹介しようと思ったけど、めんどくさがられると思うので、u-tokyo.ac.jpドメインがホワイトリス…

「論考」考

江島さんのblogを読んで、ヴィトゲンシュタインの「論理哲学論考」について昔思いついたアイデアを思い出した。野矢さんが論理哲学論考でゼミをしていたころに、もぐっていてちょっと考えたことがある。 「論考」は、世界の事態と言語の関係について考察して…

SONY HISTORY

SONY HISTORYというSONY公式の社史ページがある。小学校のころはこういう話をむさぼるようによく読んだんだけど、久しぶりに面白くて読んでしまった。特に最初のころ、テープレコーダーを作ったんだけど売れなくて売れなくて試行錯誤するところが面白い。 こ…

進化経済学のフロンティア

「進化経済学のフロンティア」が日本評論社から出版されました。第三章は鈴木と井上で執筆しました。現時点で、PICSYについて日本語で一番きっちりかかれた論文となります。もしよろしければ一家に一冊どうぞ。