人間による機械の増強

最近、更新がとどこおりがちなので、人のブログへのコメントをそのまま転載。

長尾のブログ2.0 Webの間違った進化

チューリングは機械を人間にしようとし、

エンゲルバートは機械で人間を増強しようとし、

リックライダーは人間と機械の共生をうたった。

そしてAmazon Mechanical Turkは人間で機械を増強しようとしている。これは現代版の中国語の部屋ですよ。

PageRankは人間がつけたリンクという構造を使って計算しているわけで、ソーシャルブックマークとエンジニアリング至上主義性においては大差ない。要するにソーシャルウェアは人間による機械の増強なんですよ。ブログもまたしかり。

素朴な近代人間中心主義がどこまで通用するのか、だんだんわからなくなるご時世です。

予測市場の問題にしても、アダム・スミスの亡霊だといってもいいけど、もう一段つきぬけた感もあります。

僕の問題意識は、身体と環境の生態学的な関係がどう変わるかという点にあります。

40億年前に機械から生命が生まれ、10万年前に生命から人間が生まれました。そしてこれから100年の間に何かが生まれるのでしょうか。