PICSYが狙っているのは2つの文化の間だ。
オープンとクローズ
シェアードとプロプリエタリ
大学と企業
贈与と交換
2つの文化の対立がいま最も激しいのが、ソフトウェアや音楽をはじめとする情報財である。情報財は、時代からの要請としても、PICSYを思いついた動機からいっても、いま一番対応したいコモディティだといえる。
オープンな文化で、クリエータを億万長者にするインセンティブモデルを作らないとオープンソース運動には限界があるというのが、ぼくの意見だ。オープンソースは一部のエリートと学生などの有閑階級しか関与できない。しかし、この世の中にはプロが必要だ。プロが食べていけるシステムがないと、それはクローズドな文化で生きようとするに決まっている。
PICSYはその間を狙っている。だが、まだ決定的なアプリケーションモデルを思いつかない。